「俺の趣味。後輩の尻拭い……んなわけねーだろばーか」 入社二年目の会社員久住宏澄はすさみきっていた。原因は部下の千里。後輩のミスで残業に付き合わされる羽目になった久住を襲う試練とは。 腹黒鬼畜攻め後輩×強気眼鏡受け先輩の主導権を賭けた攻防。 (リーマン/下克上/鬼畜/無理矢理/調教/エロ)
サークル名: | ロールシャッハテストB |
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販売日: | 2022年11月29日 |
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カップリング: | わんこ(時々鬼畜)攻めモテ系敬語攻め後輩×強気男前眼鏡受け先輩 / |
作者: | まさみ |
イラスト: | カフェモカ |
年齢指定: | R18 / |
作品形式: | ノベル / |
ファイル形式: | PDF / |
その他: | ボーイズラブ / |
ジャンル: | おもちゃ / 先輩/後輩 / サラリーマン / 年下攻め / コメディ / SM / しつけ / 合意なし / |
ファイル容量: |
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作品概要(引用元:DLsite.com)
「俺の趣味。後輩の尻拭い……んなわけねーだろばーか」
入社二年目の会社員久住宏澄はすさみきっていた。原因は部下の千里。後輩のミスで残業に付き合わされる羽目になった久住を襲う試練とは。
腹黒鬼畜攻め後輩×強気眼鏡受け先輩の主導権を賭けた攻防。
(リーマン/下克上/鬼畜/無理矢理/調教/エロ)
自サイト「ロールシャッハテストB」で連載していたサラリーマンの後輩×先輩エロコメディです。
わんこ(鬼畜)敬語攻め後輩×強気男前メガネ受け先輩
HはSM調教風味、無理矢理多め。俺の趣味。後輩の尻拭い。
「先輩てデキる男ってかんじですね」
んなわけねーだろばーか。
いやちがう、んなわけねーなのは冒頭。俺の趣味がデキの悪い後輩の尻拭いっつーたわけた寝言略してたわごと。俺はデキる男だ。とぎたてナイフのようにキレる男だ。あ、キレるっても十代にありがちな現代の風潮じゃねーぞ、頭が切れるのほうだからな。まあそっちも否定しないけどよ。
後輩の弾んだ寝言は気分悪いから無視してやった。
なーにが「先輩ってデキる男ですね!」だ、調子こいてんじゃねーぞ。おだてて機嫌とろうって下心がみえみえなんだよ。なんで俺が夜遅くまで残業してると思ってんだ、どっかの馬鹿でデキの悪い後輩のせいだろうが。
イライラとキーを打つ。
捨て鉢やけっぱちな指の速度に合わせ打鍵の音が散弾銃のように響く。
ダダダダダッ、読点連打。
眼精疲労のせいか、網膜でオレンジの光輪が点滅する。
眼鏡のレンズが液晶のあかりを反射して仄白く染まる。
画面に表示される字が霞んでとらえにくい。
くそ、また視力がさがったか?
「前から思ってたんですけど、先輩」
「なんだよ」
「眼鏡、度が合ってないんじゃないですか?」
……人が気にしてることをずばりと言いやがった。
反射的に聞き返して後悔する。こいつはさっきから人の神経逆撫ですることしかしねえ言わねえ無自覚の困ったちゃんだ。その困ったちゃんの面倒見役として残業に付き合う俺は薄幸と哀愁のサラリーマンだ。
てめえの無邪気な言動と能天気な笑顔が不興を買ってる自覚はさっぱりねえのか、後輩の余計な指摘に、眉間がぴくぴく引き攣る。
「不況のご時世、人員削減された分一人あたりの仕事時間がのびて、おちおち眼鏡新調にいく暇もねーんだよ」
「それは大変だ。早くかえないと、ますます視力が落ちちゃいますよ。画面見詰めてる時間が長い職場なんですから」
「眼球の心配してくれてどうも」
これだよ。ちょっとは空気読めよ後輩。俺の視力がさがったらお前のせいだよ何分の一かは。俺が定時退社を返上してパソコンとにらめっこしてんのはどこのどなた様のせいでございますか?と、イヤミな敬語で問いただしてえ。
部署には俺とこいつふたりっきり。他の連中はとっとと帰っちまった。連れ立って飲みに行く遊びにいく独り者、真っ直ぐ帰宅するマイホーム組、課長とその腰巾着の係長は今週末のゴルフの相談しながら仲良く退社なさった。今は無人の課長と係長の机を忌々しく睨み付ける。
煌々と空疎な蛍光灯が照らす室内には整然とデスクが並び、俺達が使うパソコンの音だけが空気を介して微弱に鼓膜を震わす。
ああ、損だ。貧乏籤しいてばっかだ、俺。早く帰りてえ。ずっと座りっぱなしでいい加減腰が痛い、肩こった。瞼もこった。二十代でこんなに疲れてどうなるんだ?三十代四十代になったときのことを考えるとおそろしい。
大口かっぴろげてあくびの拍子に、乾いた眼球を湿そうと勝手に涙腺がゆるんで涙が出てくる。
「薄情な連中だよ。一人くらい手伝い申し出てもいいじゃねーか。部下の失敗は上司の責任って言葉は廃れたのか?係長のヤツ、俺一人に押し付けやがって……」
そりゃ、俺にも責任の一端はあるけど。
まさか。ちょっと目をはなしたすきにあんな大惨事が発生するなんて、だれが予想できた?
椅子に自重をかけ、振り向く。
俺のデスクの真後ろ、こっちに背中を向けてどこか上機嫌に残業に勤しんでるのは、ぱりっとスーツを着こなす若い男。
「お前もさ、入社半年も経てばわかるだろ。シュレッダーにかけていいものとかけちゃいけねーものの違いくらいさ。ちゃんと判おしてあったろ、赤いのが。重要書類の。一番上の隅っこに」
「近眼なんです、僕」
「……おい」
低く険悪な声で唸る。
男は軽薄に肩をすくめる。
「冗談です。いえ、本当反省してます。僕の注意不足で先輩にまでお世話かけて、申し訳ないです」
今度は素直に謝罪する。
椅子を軋ませ、こっちを向く。
誠実な二枚目が、はにかむような実に感じのよい笑みを浮かべていた。
「営業の基礎がなってねー」
こいつに外回りはまかせられねえ。こんなにやついたつらで謝られたら、俺なら絞め殺す。
現に今、手、疼いてるし。「大嫌いな後輩の手でこんなになっちゃうんだ。へえ。顔に似合わず淫乱ですね」
「男に淫乱、か。斬新な響きだな。言葉責めってヤツか?嬉しいね、初体験だ」
「強がっても顔赤いし目が潤んでます。死ぬほど恥ずかしでしょ、今」
図星だよ、畜生。
へたに俯くと屹立が目に入り、ますますもって死にたくなる。
オフィスは清潔に明るい。
机が整然と並び、俺たち二人の机上ではパソコンのスクリーンセーバーが起動し、静謐な秩序が保たれている。
他のパソコンは電源を落とされ、ふと目を上げれば、向こうに暗い画面があった。
「ねえ。今の先輩、すごく恥ずかしいかっこしてるって、自覚してますか」
だいぶ砕けた調子で千里がほざき、懐から出した携帯を掲げ、再び何枚か写メをとる。
「見せてあげます。ほら」
そして、頼んでもねえのに、今撮ったばかりの写メを見せてくる。
「茶番に付き合えるか」
咄嗟に顔を背けるも、千里に肩を掴まれ正面に固定される。
突き付けられた液晶には、もう一人の俺がいた。俺が永遠に知りたくなかった俺だ。
皺のついたシャツから貧弱な胸板と痩せた腹筋まで露出し、半ばまで脱げたズボンと下着、赤黒い屹立までも外気に晒し、横を向いてる。
鼻梁にずれた眼鏡の奥、羞恥と屈辱でしめやかに膜がはった目。
憤怒と屈辱が綯い交ぜとなった顔は、醜く歪んでいた。
「この角度なんか、突っ張っちゃって可愛いでしょ。前から思ってたけど、先輩の横顔て色っぽいですよね。首筋から顎にかけてのシャープな線が特に、働く男のストイックな色気が出て」
お気に入りのペットの写真でも自慢するように、千里がボタンを操作し、独白。
「こういう顔を歪ませるのが、一番たのしいんだ」
もう十分、目的を達してる。
言動から薄々勘付いていたが、千里はサディストだ。わざと嫌がる俺の写メを撮って、顔の前に突き付け、見ろと強制した。
右に顔を背けても左に背けても液晶が追ってくる。
「…………しまえ………」
「何ですか?」
「しまえよ。気が済んだろ」
「もっとよく見てください。その眼鏡、伊達ですか」
片手で携帯をもてあそびつつ、もう一方の手で俺の顔を抱き、楽しげにでからかう。
「泣いちゃいそうだ、先輩。瞼がぴくぴくしてる。あ、意外と睫毛長いんだ。眼鏡に隠れてわからなかった。へえ、なんか得した気分。僕だけが知ってる先輩の秘密、か。いいですね。やっとひとりじめできた気分」
「お前、頭おかしいぞ」
顔が熱い。
瞼が痙攣する。
「忘れてた」
携帯のフラップを閉め、手の動きを再開する。
「!ーっ、いい加減に!!」
「週何回マスターベーションしてます?」
「はあ!?」
あっけらかんとした質問に毒気を抜かれる。
脳天から素っ頓狂な声を発し、固まる俺へとずいと詰め寄るや、不本意にも勃起した前に指を這わせる。
「先輩、淡白そうに見えて結構………」
「……なんだよ」
「溜まってるんですね。可哀相に」
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